ハリウッドで活躍されている女優菊地凛子さんが、2022年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に出演することが決まりました。
役柄は小栗旬さん演じる北条義時の第3の妻のえ。新垣結衣さん演じる八重、堀田真由さん演じる比奈に続くのえをどのように演じるのか楽しみですね。
史実では野心家と言われるのえこと伊賀の方はどのような人物だったのかを調べてみました。
のえこと伊賀の方とは
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」にハリウッドで活躍されている菊地凛子さんが登場します。役柄は小栗旬さんが演じる鎌倉幕府2代執権北条義時の第3の妻のえ。
のえは伊賀の方といわれ、史実では実の子を執権にしようとしたり、娘婿を将軍にしようとしたりとなかなかの野心家ぶりを発揮しています。
では伊賀の方とはどのような女性だったのでしょうか?
生没年は不明の鎌倉時代初期に生きた女性です。
藤原秀郷の流れをくむ豪族伊賀朝光の娘。
藤原秀郷は、平安時代の貴族で平将門の乱を平定する大功を上げています。101歳で亡くなったといわれていたり、大ムカデを退治した伝説も残っているそんな人物です。俵藤太ともいわれます。
伊賀の方の父、伊賀朝光は天皇の秘書的な役割を果たした蔵人所に代々仕えた官人の出身です。大泉洋さん演じる源頼朝が将軍の時に左衛門少尉、1210年3月に伊賀守に任じられて以降伊賀氏を名乗ります。最終的には従五位上に任じられています。主君は頼朝、頼家、実朝の3代に仕え、1215年に亡くなっています。
伊賀の方は1203年9月に起きた比企能員の変で義時が奥さんの姫の前を離別した後に継室となったとされています。
比企能員の変とは、1199年頼朝の死後、跡を継いだ2代鎌倉殿源頼家は3か月で独裁体制を停止され、北条氏らの有力御家人による十三人の合議制が敷かれるようになります。
「鎌倉殿の13人」はこの合議制の13人から?
その頼家の味方であった比企能員が頼家の死後、義時の父で初代執権の北条時政に滅ぼされた事件。その事件によって、義時は妻である姫の前を離別しています。
1203年以降に義時の妻となった伊賀の方ですが、1205年に第7代執権となる政村を出産し、1208年には金沢北条氏の祖である実泰を産んでいます。
1224年に義時が急死した後、実の子である政村を執権に、娘の婿一条実雅を将軍にしようと画策。しかし頼朝の妻である北条政子が泰時を執権にしたことにより計画は失敗。
この失敗により伊賀の方と兄の光宗と娘婿一条実雅は流罪となります。
伊賀の方は北条政子の命により伊豆へ配流となり幽閉され、伊賀氏の変は終了します。
配流されて4か月後危篤となった知らせが鎌倉に届いているので、そのあたりで死去していると考えられます。
しかしこの伊賀氏の変は、鎌倉時代に成立した歴史書「吾妻鏡」には伊賀氏の謀反は記載されておらず、鎌倉殿が伊賀の方の息子政村となる事で、影響力の低下を恐れた北条政子のでっち上げとされる説もあります。
しかし、疑惑はそれだけではありません。
実は夫である義時を殺害した疑惑も残っています。
「小倉百人一首」の選者藤原定家の「明月記」によれば、伊賀の変で流罪となった一条実雅の実兄で朝廷が泰時を討伐しようとした承久の乱の首謀者の一人である尊長が取り調べで、義時の妻が薬を飲ませて殺害したとの自白をしています。
上記の点から伊賀の方は自分の子を執権にしようと
したり、夫を殺害したりと野心家の悪女と言われています。
ドラマではどこまでが描かれるのかわかりませんが、伊賀の方を菊地凛子さんがどのように演じられるか楽しみですね。
菊地さんのコメントは
ハリウッドで活躍している菊地さんは大河ドラマ初出演。
大河初もそうですが、三谷幸喜さんの作品に出演できことにも、喜びと揮えと身が引き締まる思いとのこと。
のえに関しては、女性であることをある種楽しんでいる女性。小気味よい、気持ちが良いそんな印象を持たれています。
最後に
放送が始まって半年近くたつ「鎌倉殿の13人」ですが、ますます面白くなっていくことでしょう。
そんな中で登場するのえは野心家で悪女。そんな女性がどのようにドラマを盛り上げてくれるのか、今からとても楽しみです。
コメント