渡辺裕之出演嵐シリーズを振り返る!二枚目俳優の原点はここだ!

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渡辺裕之さんが東海テレビ制作のお昼のドラマ「嵐シリーズ」三部作に出演されていたことを皆さん覚えていらっしゃいますか?

当時は色黒で逞しく男らしい主人公を演じ、二枚目俳優としての地位を築いた人気作品でしたよね。

今回はそんな「嵐シリーズ」三部作渡辺裕之さんの二枚目俳優の原点「愛の嵐」「華の嵐」「夏の嵐」を振り返り、渡辺さんの活躍を見ていきます。

嵐シリーズを振り返る

愛の嵐

「愛の嵐」は1986年に放送された「嵐シリーズ」三部作の記念すべき第1作です。原作はアメリカの女流作家エミリ・ブロンテの「嵐が丘」をベースに、昭和初期から戦後までの時代を舞台に、主人公とお嬢様の悲恋を中心に、お嬢様を手に入れるために、お嬢様の家を没落させた敵役への復讐を絡め、お昼の時間を楽しませてくれた作品でした。

当時私は中学生でしたが、ビデオがまだ普及してなかったため、夏休みの期間しか見ることができませんでしたが、毎日楽しみにしていました。

主人公の猛の成長してからを渡辺裕之さんが演じています。
お嬢様ひかるの少女時代を小川範子さん、成長してからは田中美佐子さんが演じています。

敵役の大河原勇作を長塚京三さんが演じていますが、長塚さんはこの「愛の嵐」をはじめ、「華の嵐」、「夏の嵐」でも敵役として主人公である渡辺裕之さんに立ちはだかります。

この作品で長塚京三さんを知りましたが、長塚さんに演技があまりにもはまっていて、とても惹かれた印象を持っています。

もちろん渡辺さんの色黒で逞しい猛が大事なお嬢さんを体を張って守ったり、ひかるを手に入れるために謀略によってひかるの生家三枝家を没落させる大河原。大河原へ嫁ぐことになったひかると猛の苦悩。自分を育ててくれた恩人でひかるの父である伝右衛門(中尾彬さん)の敵を取るために大河原を追い詰めていく猛。

など「嵐シリーズ」三部作の第1作にふさわしいドラマが繰り広げられます。特に幼いころからお互い好意を寄せていたにもかかわらず、身分違いから一緒になれない二人のもどかしさが見る人を惹きつけます。

オープニングは「Mrs.メランコリー」下成佐登子、三部作で唯一歌詞のある主題歌でした。

華の嵐

1988年に放送された「嵐シリーズ」三部作第2作目は「華の嵐」
原作はアメリカの作家マーガレット・ミッシェル作「風と共に去りぬ」をベースに、昭和初期から戦後まもなくを舞台に華族と平民の愛と激動を描く。

主人公の天堂一也を渡辺裕之さん。一也は母を捨てた朝倉男爵を憎み、復讐を誓う青年。「嵐シリーズ」は愛と復讐がメインテーマなんでしょうね。復讐するために男爵の娘である柳子に近づくが、次第に愛し合う関係となります。

前作と違い、ヒロインを含め朝倉家を陥れるために柳子に近づいていきます。のちに誤解が解けて柳子の父朝倉景清(高松英郎さん)と和解したり、戦後変わってしまった柳子をみて投げやりな時期を過ごしたり、一緒に仕事をする飛田雄介(黒沢年雄さん)との友情や一也の妻となるタカ(岩井友見さん)の夢と悲しい別れを通し、かつて愛していた柳子とその夫圭吾と対立していく役柄を演じています。

ヒロインの朝倉柳子を高木美保さんが演じています。高木さんは第3作の「夏の嵐」でも渡辺さんとタッグを組み、ゴールデンコンビと言われるほどになります。そのほか劇中でのセリフ「ごきげんよう」は女子学生の間で流行語となるほどでした。一旦は一也と愛を誓うも、朝倉家を守るため津川圭吾と結婚し、夜叉夫人と言われるほどの変貌ぶりで朝倉家のために働く。このことが後に圭吾とともに一也と対立していくこととなります。

この「華の嵐」でも長塚京三さんが敵役として登場します。長塚さん演じる津川圭吾は柳子の夫となりマムシ男爵と呼ばれるほどの手段を択ばない辣腕ぶりで、華族から平民の落とされた朝倉家を守るために働きます。
長塚さんのマムシ男爵も本来はカメラを手に雲の写真を撮るのが趣味の男性。一也から朝倉家を守るため、また柳子を一也に取られないために執念を燃やす役柄を好演しています。

「嵐シリーズ」の第2作目として放送されましたが、その名に恥じない激動のドラマが来る広げられる作品。

オープニングは火の粉が舞い散る中を渡辺さんと高木さんがお互いを凝視し、まるでオルゴールの回転のようにカメラが周囲を回っていきます。
大河ドラマに引けを取らない秀逸なオープニングは一見の価値ありです。

夏の嵐

1989年に放送された「嵐シリーズ」三部作の第3作目で最終作となったのは「夏の嵐」。前作同様戦前から戦後にかけての華族と平民との身分違いの愛と憎しみと葛藤を軸に展開していく「嵐シリーズ」らしい作品。

前作同様渡辺さんと高木さんが主人公とヒロインとして話が進んでいきます。

主人公の結城一馬を渡辺裕之さんが演じています。城北大学工学部の学生で剣道部の主将。警察官である父が殉職した原因である南部男爵(石濱朗さん)を憎み、その娘である(実は養女)峰子を憎みながらも愛していく。

友人たちが戦争に赴く中自らも志願して海軍に入隊して戦地へ派遣されます。特攻に出撃する前に峰子と再会し結ばれます。
戦後は刑事として、峰子の兄忠彦の悪事を暴くために働くことになる。

ヒロインは引き続き高木美保さんが演じています。ヒロインの南部峰子は華族である南部家の娘であるが実は南部男爵の妻の連れ子である。南部家を憎む一馬を反発しながらも愛するようになる。一馬が特攻隊として出征した際は自ら海に身を投げるが漁師に助けられます。

戦後は兄である忠彦の手伝いで、南部家を再興するため銀座のバーでママとして働きます。

敵役として三度目の登場の長塚京三さん演じるのは峰子の兄である南部忠彦。前2作と違うところは、忠彦は血は繋がっていないがヒロイン峰子の兄であり、今回はヒロインと結婚する役柄ではありません。

しかし密かに血がつながらない妹の峰子を愛しており、峰子が愛する一馬を憎んだり、南部家の使用人であったが後に忠彦をたきつけて悪事を働かせて、卑怯な手段で峰子を手に入れようとして黒岩(石丸謙二郎さん)を亡き者にしようと企みます。

「嵐シリーズ」第3作として放送されましたが、前作「華の嵐」と似たような展開となってしまった感があります。そこが少し残念ではありますが、続きが見たいと思わせるワクワク感は前2作に引けを取りません。

オープニングは前作同様鳥肌が立つような名曲で大河ドラマに引けを取らないオープニングテーマ。ドラマの激動をそのまま表現されているような名曲です。個人的にはこの「夏の嵐」のオープニングのヴァイオリンが一番気に入っています。

最後に

渡辺裕之さんの若いころの魅力がいかんなく発揮された二枚目俳優の原点「嵐シリーズ」三部作いかがでしたでしょうか。

とても爽やかで男らしく、魅力的な俳優さんで、シルベスター・スタローンか渡辺裕之かと思える男の私から見ても憧れるカッコいい男性でした。

また改めて見たい、残しておきたいまぎれもない名作と言えるのではないでしょうか。

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