二十四の瞳が土村芳主演でドラマ化!歴代の大石久子を演じた女優は!

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壺井栄の名著「二十四の瞳」がNHK特集ドラマで2022年8月8日に放送が決定しました。

「二十四の瞳」は1952年に発表された長編小説で、今までにも映画で2回、ドラマで7回、アニメにも1回映像化されています。

今回「二十四の瞳」の主人公大石久子を歴代の映像で誰が演じてきたかを調査しました。

二十四の瞳の概要

「二十四の瞳」は第二次世界大戦が終了した七年後の昭和二十七年に発表された壺井栄の長編小説です。

「瀬戸内海べりの一寒村」を舞台に、新人教師の大石久子と小学校一年生の12人の子どもたちの姿を、昭和3年の戦前期から昭和21年の戦後までの18年間を、時代の流れとともに訪れるそれぞれの苦難や悲劇を通して、戦争の悲惨さを描いた作品です。

文学作品は昔よく読んでいましたが、「二十四の瞳」はついぞ読むことがありませんでした。私は勝手に「二十四の瞳」は、田舎の学校での教師と生徒の心温まる物語だと思っていましたが、全然違っていて、18年にもわたる長い期間の物語であること、小学校一年生の子どもたちが戦争という時代に飲み込まれて、翻弄されていく姿を描き出していることに今更ながらに驚きました。

このような名作が2022年8月8日にNHK特集ドラマで放送されます。それを機に、これまで映像されてきた作品で誰が大石久子を演じてきたのかを調べました。

映画1954年版

1954年に映画化された最初の作品です。1952年に原作が発表されて2年後に映画の封切りです。
この映画の監督は真面目で抒情的な作品を多く生み出した木下惠介監督。他に「楢山節考」も木下監督の作品です。

「二十四の瞳」初映像作品で、最初に久子を演じたのは高峰秀子さん。「カルメン故郷に帰る」に始まり数々の木下監督作品に出演されています。後年はエッセイストとしても活躍されていましたね。

共演者は笠智衆さん、田村正和さんのお兄さん田村高廣さんも出演されていました。

映画1987年版

前作から33年後の1987年に映画化された作品は前作のリメイクで、前回監督をされた木下惠介さんが脚本、朝間義隆さんが監督を務めました。

朝間監督は脚本家として山田洋次監督作品多く携わり、「男はつらいよ」「釣りバカ日誌」シリーズを手掛けています。監督作品としては武田鉄矢さん主演で海援隊の曲でもある「思えば遠くへ来たもんだ」があります。

1987年版の久子は田中裕子さん。歌手沢田研二さんの奥さんですね。朝の連続テレビ小説で爆発的な人気のあった「おしん」で主役のおしんを幼少期の小林綾子さん、中から老年期の乙羽信子さんの間で青春から中年期の37回から225回までの最長演じています。

「もののけ姫」のエボシ御前や「ゲド戦記」のクモ役なんかもされています。

1987年版は他に、紺野美沙子さんや高木美保さん、武田鉄矢さんも共演しています。なんとナレーションは渥美清さんでした

ドラマ1964年版

テレビドラマの第1弾は映画化から10年後の1964年4月から7月まで現在のテレビ東京で放映されたドラマです。

このドラマで久子を演じていたのは、香川京子さん。映画では津島恵子さん主演の1953年版「ひめゆりの塔」小津安二郎監督の代表作「東京物語」にも出演されています。

共演者は最初の映画に出演されていた田村高廣さんや山本學さんがいらっしゃいます。

ドラマ1967年版

1967年版は現テレビ朝日で1967年10月から1968年3月まで放送されました。

この時の久子は亀井光代さん。テレビドラマで活躍されていた女優さんで、NHKの朝の連続テレビ小説「たまゆら」では笠智衆さんと加藤道子さんの娘役を演じていました。

堀ちえみさんが主演の「スチュワーデス物語」のコメディー版「トップスチュワーデス物語」にも出演されています。この作品山田邦子さん他、田中美奈子さん、有森也実さん、とよた真帆さん、井森美幸さん、石田ひかりさんら、現在では錚々たるメンバーが出演されていました。

共演者として、黒沢明監督映画の常連で薬師丸ひろ子さん主演の「セーラー服と機関銃」にも出演されていた藤原釜足さん。
「3年B組金八先生」で和田政伸校長を演じた長谷川哲夫さんがいます。

ドラマ1974年版

1974年版はNHKで1974年に放送されました。
この時の久子は杉田景子さんが演じています。
テレビドラマでは「太陽にほえろ」や「大江戸捜査網」、「銭形平次」、「水戸黄門」などにゲスト出演されています。

共演者は下条正巳さんなど、「男はつらいよ」の三代目おいちゃん役で有名ですよね。下条アトムさんのお父さんです。

ドラマ1976年版

1976年版は1974年版の第2部で同じくNHKで放送されました。
この時も久子は杉田景子さんが演じています。

ドラマ1979年版

1979年版はTBSにおいて1979年に放送されました。
この時久子を演じたのは島かおりさん。

主にテレビドラマで活躍された女優さんでTBSの花王愛の劇場「若きいのちの日記」「名もなく貧しく美しく」「白衣の姉妹」などでヒロインを演じて、ついたあだ名が「昼メロの女王」なかなかのあだ名ですね。

共演者は山本亘さん。先述の山本學さんの弟さん。数々のテレビドラマや映画に出演されています。映画では黒沢明監督の「影武者」三谷幸喜監督の「ステキな金縛り」、ドラマでは「相棒season6」にゲスト出演されています。

ドラマ2005年版

大分最近になってきて2005年版は日本テレビ系列で8月2日に放送され、視聴率18.7パーセントを記録しました。このドラマは終戦60周年の記念作品として制作されました。

監督は元NHKのディレクターで「樅ノ木は残った」をはじめ数々の大河ドラマの演出を手掛けた大原誠さん。

この時の久子は黒木瞳さんが演じています。
このドラマの共演者は渡部篤郎さん、小栗旬さん、元モーニング娘保田圭さん、蒼井優さんなどで、柄本明さん、小林稔侍さん、八千草薫などベテランがわきを固めています。

ドラマ2013年版

2013年版は、初代映画の監督を務めた木下惠介監督生誕100周年記念作品として制作されテレビ朝日系列で8月4日に放送されました。

この時の久子を松下奈緒さんが演じています。
共演として玉山鉄二さん、濱田岳さん、桜庭ななみさん、真野恵里菜さんなどで、吉行和子さん、中村梅雀さん、柄本明さんなどのベテランがわきを固めています。ナレーションは賠償千恵子さんがされています。

1987年の映画では寅さんが、2013年のドラマではさくらが同じ作品でナレーションをされていますね。

アニメ1980年版

テレビアニメは1980年10月10日にフジテレビ系列で放送されました。
このアニメで久子の声を演じたのは賠償千恵子さん。
共演者は初代「ヤッターマン」のアイちゃんや「花の子ルンルン」のルンルンの声優岡本茉利さんや「アンパンマン」のアンパンマン戸田恵子さんが出演されています。

このアニメ最終場面は実写となり、倍賞さん含め、生徒の声を当てた声優がそのまま実写にも出演しています。

ドラマ2022年版はどうなる

見てきた通り原作もさることながら、度々映像化されている名作が、9年ぶりに蘇ります。

2022年版はNHK BSプレミアムで8月8日(月)に放送予定。
時間は午後9時から10時29分です。
今回の久子を演じるのは土村芳(つちむら かほ)さん。

土村芳さんはヒラタオフィスに所属する女優さんで、子役として活動されていました。2016年の朝の連続テレビ小説「べっぴんさん」でヒロインの親友役を好演。「ゆるキャン△」「ライオンのおやつ」に出演されています。

コメントでは(子どもたちが)時代に翻弄されながらそれぞれのかたちで成長して生き抜く姿に大石先生と同じように心をうたれるはず、と話されています。

古くから度々映像化されている名作「二十四の瞳」がこの夏ドラマで見られます。ドラマの前に原作を読んで予習するのもよし、以前の映画やテレビドラマで見られるものがあれば、今回のドラマと比較してもよし。

いずれにしろ多くの女優さんが演じてきた大石久子を土村芳さんがどのように演じてくださるかとても楽しみですね。

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